ブックメーカーに関係する詐欺は以前からありましたが、オンラインでの勧誘が一般的になったことにより、手口が巧妙になり、騙される人も増えているようです。
一見すると詐欺には見えない勧誘方法が使われていたり、信用させるために何度か大儲けさせたりなど、うっかり信じてしまいそうになる手口ばかりで、ブックメーカーに慣れていない人はもちろん、ラクして稼ぎたい、ブックメーカーを副業、あるいは本業にしたいという人たちも被害に遭っていると言われています。
ここでは、ブックメーカーを利用した詐欺の手口、勧誘方法にはどんなものがあるのか、怪しい誘いに引っかからないためにはどうすれば良いのかとあわせて、信用できるブックメーカーの選び方についてもご紹介しています。
ブックメーカー詐欺の手口
ブックメーカー詐欺は、よくそんなことを思いつくなと感心してしまうようなものから、騙される人はいないだろうと思う稚拙なものまでバリエーションが豊富です。
大きく分けると「高額な商材を売りつける」、「会費やセミナー費用として高額請求をする」、「デート商法」といったもので、これらの手口一つずつがさらに細かく分かれています。
どの手口にも共通しているのは、売りつけられた商材には全く価値がなく、セミナーの内容も現実的ではない投資法かネズミ講まがいのもので儲けにむずびつくことはありません。
また、有料サロンの会員になっても結局は商材を売りつけられるだけです。
では、次にブックメーカー詐欺によくある手口を一つずつ詳しく解説していきましょう。
使い物にならない高額なツールを販売
ブックメーカーの自動ベットツールとして、アービトラージを自動で行うツール、期待値がプラスになるオッズを探してベットしてくれるツールがありますが、こうしたツールを使って稼ぐことは不可能です。
アービトラージを行うツールについては、そもそもアービトラージを禁止しているブックメーカーが多く、これを可能にするオッズ自体が出る可能性も低いため使い物になりません。
もし、アービトラージができたとしても大儲けできるわけではなく、アービトラージをしたことでアカウントが凍結されたり、強制退会させられたりする可能性もあるので、リスクが高いわりにリターンが限りなく少ない方法です。
また、期待値の高いオッズを見つけて自動ベットするツールは、ブックメーカーが保有するビッグデータ、AIを駆使して変動するオッズに対抗できるものではなく、こちらも使い物になりません。
有料セミナーやオンラインサロンに勧誘
SNSやブログで自分がどれだけブックメーカーで稼いだかを誇示、同じように稼ぎたいならサロンやセミナーに参加するようにと勧誘する手口もあります。
こうした勧誘はオンラインだけでなく、対面で直接行われることもあるそうで、強引に勧誘されて高額なスクールへの入学を迫られた人、セミナーに参加したらいつのまにか商材の購入契約をさせられていた人もいるそうです。
会員しか入れないサロン、限定●人という誘い文句に弱い人は、こういった類の詐欺に遭わないよう気をつけた方が良いでしょう。
異性から誘われるデート商法
SNSのメッセージやマッチングアプリで異性から連絡が来て、会いに行ったらブックメーカーの広報的な副業を勧められた人もいます。
このケースも、最終的には高額な商材を売りつけたり、会費を徴収されたりといった詐欺の手口ですが、異性から誘われたことで断りづらく、詐欺に遭ったことを認めたがらない人も少なくありません。
最初は、自分自身が詐欺に遭ってしまい、いつの間にか今度は詐欺を働く側になるというケースもあるようで、単なる勧誘であって、詐欺をしているという罪の意識は薄いのかもしれません。
ブックメーカー詐欺の見分け方
ブックメーカーにまつわる詐欺には色々な勧誘方法がありますが、詐欺かどうかを見分けるのは決して難しいことではありません。
まず、商材を販売するにしても、サロンなどに勧誘されるにしても、「100%稼げる」といった瞬間に詐欺だとわかりますし、SNSだけで繋がっているような人が副業を持ちかけてくる場合も怪しいと思った方が良いでしょう。
どうやって詐欺か詐欺でないか見分ける方法について、さらに詳しく解説していきます。
ブックメーカーに必勝法は存在しない
ブックメーカーは投資と言われることもありますが、あくまでもギャンブルです。
ただ、投資かどうか、ギャンブルかどうかに関係なく、ブックメーカーで絶対に稼げる、100%勝てると言った時点で信用できないと思いましょう。
もちろん、スポーツベッティングは人間がやるスポーツに賭けるものなので、八百長をすれば勝敗をコントロールすることは可能かもしれませんが、それだけのことができる人が自分の身近にいるかどうかを考えてみると「いるわけない」という答えになるのではないでしょうか。
八百長しなくても、自分たちの開発したプログラムがあれば100%確実に稼げるなどと反論する詐欺師たちもいるでしょうが、そんなものがあるなら人に紹介せず、自分で使っていればツールを売るよりも稼げるはずです。
必ず勝てる、100%稼げるは、詐欺師の常套句と覚えておきましょう。
SNS経由の勧誘は疑いの目で
SNSのDMやコメントで、無料セミナーに参加してみないかと誘われたり、毎回すぐに満席になるサロンに空きが出たと声をかけられたりしたら要注意です。
1回目は無料、あるいは超低額の参加費で、気軽に参加できるようにしておき、そこで言葉巧みに高額な商材を売りつける詐欺は少なくありません。
言われたとおりに賭けたら勝てたので信用してしまったという人もいますが、勝率の高いオッズに賭けさせているだけなので勝てて当然、勝ってはいるけれど儲かっているわけではないというのが現実です。
もちろん、有益な情報交換を行っているサロンもありますが、そうしたサロンは手当たり次第に勧誘をしていません。
初心者を狙って声をかけてくる悪質なブックメーカー詐欺グループは多いので、向こうから誘ってきた時は全部疑いの目で見るくらいの用心深さを持ちましょう。
詐欺に遭っても泣き寝入りは不要!
どれほど気をつけていても騙されてしまうのが詐欺。
詐欺グループの手口は巧妙化していますし、騙しのテクニックがあるからこそ詐欺をしていると考えれば、素人が騙されるのも仕方ないかもしれません。
ただ、騙された方が悪いと泣き寝入りする必要はなく、きちんと対処することで支払ったお金を取り戻すことも可能です。
もし、高額な商材を購入してしまった場合は、8日以内に申し出ることでクーリングオフが可能なケースもありますし、8日以上経っても何らかの対処ができることもあるので、諦めないことが大事です。
相談窓口は最寄りの消費生活センターですが、局番なしで188に電話すれば消費者ホットラインに繋がります。
また、相談窓口の電話が込み合っていて繋がりにくい場合、国民生活センターでも相談を受け付けているので、まずは信頼できる人に相談して、対処法を教えてもらいましょう。
信頼できるブックメーカーの選び方
ブックメーカー詐欺に遭わないためには、自分自身で信用できるブックメーカーを選んで登録、安全に使えるブックメーカーだけを利用することも大事です。
初心者だとブックメーカーをどう選べば良いか、信頼できるブックメーカーの探し方もわからないかもしれませんが、次に挙げるポイントを押さえておけば大丈夫です。
運営企業の信頼性と実績
ブックメーカーは海外で運営されているサイトなので、日本国内で運営されているサイトと違って、トラブルが起きた時の対応が心配ですが、運営元がしっかりとしていれば安心です。
信頼できる運営元かどうかを見分けるには、運営企業の経営年数、ブックメーカーの運営年数、取得しているライセンスの種類をチェックしましょう。
長く経営を続けている企業は社会的な信頼性も高いですし、ブックメーカーの運営歴が長いということは、これまでに致命的なトラブルがないという証拠にもなります。
また、ブックメーカーを合法的に運営するには、必ずライセンスを取得しなければなりません。
どこの国でライセンスを取得しているのかによって、ライセンスの信頼度も変わりますが、いずれにしても厳しい審査基準をクリアしており、もしもの時のための資産を持っていることは確かで、経営面での安全性を確認するためにも役立ちます。
日本語対応の有無
海外企業によって、海外を拠点に運営されているブックメーカーですが、日本市場向けに日本語サイトをオープン、サポートにも日本語スタッフを揃えているところが増えています。
以前は、日本語対応しているブックメーカーがなく、英語でのやり取りが必須でしたが、今は日本人スタッフによるチャットや電話、メールサポートが受けられるブックメーカーもあるので安心です。
また、24時間365日、日本語対応可能なブックメーカーでない場合は、日本語対応が可能な時間帯を確認してから利用すると、トラブルが起きた時に慌てずに済むでしょう。
決済関連の評判
ブックメーカーでは賭けの資金を入金、予想を的中させて獲得した配当金を出金するために様々な決済手段を利用します。
クレジットカードやエコペイズ、アイウォレットなどの電子決済サービス、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨のうち、何が使えて何が使えないのかはブックメーカーによって違います。
クレジットカードの利用が可能かどうかは、サイトの信頼性が関係するとも言われていますし、仮想通貨による決済が可能かどうかは取得しているライセンスの種類によっても変わると言われているので、自分が利用する予定の決済手段が対応しているかどうかの確認が必要です。
また、出金にかかるスピードが早い方がサイトとしての信頼性も高いと言われているので、出金が24時間以内に完了するサイトの方が安心して利用できます。
これまでに入出金に関するトラブルがないか、決済手段についてのクレームがないかといった点については、口コミなどで確認しておくと安心です。
お金に関するトラブルを起こしていなければ、信頼できるブックメーカーと思って良いでしょう。
ブックメーカー関連の勧誘は冷静に判断を
ブックメーカー関連の詐欺にはいろいろな手口があり、これまでに多くの人が被害に遭っています。
自分だけは大丈夫、騙されるわけがないと思っていても騙されてしまうものなので、被害に遭ったら信頼できる人や消費生活センターなどの窓口に相談してみましょう。
もちろん、ブックメーカーで稼いでいる人がいるのも事実ですし、副業や本業としてブックメーカーを利用している人もいます。
しかし、そうした事実を悪用して、詐欺を働く人がいるのも間違いないので、うまい話はない、ラクして稼げるという誘い文句は怪しいという点だけは忘れないようにしましょう。
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